なぜ、北海道日本ハムファイターズは600億円を投じて、北広島にエスコンフィールドを作ったのか?
なぜ、札幌ではなく、北広島に作ったのか?
その謎を解く鍵がこの本にある。
ということで今回は以下の書籍を紹介したいと思います。
作者はスポーツ紙の元記者で現在フリーの鈴木忠平氏。
『嫌われた監督 落合博満は中日をどう変えたのか』でミズノスポーツライター賞、大宅壮一ノンフィクション賞、講談社 本田靖春ノンフィクション賞、新潮ドキュメント賞を受賞した著者がファイターズの新球場完成までの様々な関係者の想いを追ったノンフィクションです。
落合監督とその選手の10年間を追ったノンフィクションもなかなか読みやすかったですが、今回の書籍もなかなか読みやすい文章です。
この本を読むと、どのようなことが理解できるかまとめてみましょう。
- 新球場構想はいつからあった?
- なぜ札幌ドームの指定管理者になれなかったのか?
- 悲願だった?北広島市の球場建設
- 日本ハム本社と球団は最初から球場建設に一枚岩だった?
- 札幌市はなぜ建設候補地決定までに時間を要したのか?
今回読んでみて、感じたこととしては、使用に制限がある借り物の球場ではなく、自分たちの理想を貫こうとしたことの方が要因としては大きいと感じます。
とは言っても、日本ハム側も最初から一枚岩というわけではなく、反対派の反対する背景なども書かれています。
一方、批判の対象になってしまっている札幌市側ですが、なぜファイターズと決裂するような結末になってしまったのか、その原因は決して市長側の失政ということではなく、もっと大きな問題が札幌市側をがんじがらめにした複雑な事情があることも感じました。
ファイターズの最初の建設地候補として想定した場所は?ということも見えてくると思います。
このプロジェクトが現在の形で完成に至ったのは、球団側、そして北広島市側双方に、強い信念を持った人物がいたことも大きかったのかなと感じます。
エスコンフィールド完成までに球団、自治体の想い、苦悩が描かれているこちらの本を手にとって、球団側のエスコンフィールドへの想い、そして北広島側の情熱を感じてみてはいかがでしょうか?(あと札幌市側の苦悩も)
球団に現在も関わる関係者のこれまでの簡単な経歴も確認できたりしますので、そんなところも面白いかも知れませんね。
というわけで、以上ハムかつサンドでした。
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