いよいよキャンプも始まり、新庄監督も開幕ダッシュに全てをかけると宣言したような記事がありました。
【日本ハム】新庄剛志監督「最初の50試合はマジでもう死ぬ気で」優勝へ全集中 パフォーマンス封印で決意(スポーツ報知)
日本ハムの新庄剛志監督(51)が30日、キャンプ地の沖縄・名護入り。白のジャージーに白と赤のスニーカー姿で現れ「優勝だけを目指して。みんなが期待するパフォーマンスはあんまないから。野球だけやっていきます」と宣言。開幕から50試合、超スタートダッシュを狙う考えを明かした。
「今年のペナントレースは俺の頭の中では50試合しかない。もうスタートダッシュ。30~50を常にトップの位置にいて、あとはもうその経験がつながっていくから。最初の50はマジでもう死ぬ気で。試合勘を開幕戦でトップに持っていけるように、紅白戦をどこのチームよりも先にやる」 期間を区切ることで、全員の気持ちを優勝へ集中させ爆発させる。06年には4月に自身が引退を宣言したことで流れが変わった。「(06年は)引退宣言をして、ファンの力を借りて何とか乗せてくれという気持ち。今年は最初から50試合、全員が優勝だけを目指すという気持ちで。ひとりでもそういう気持ちがないと上にはいけない」と思いの共有を求めた。
【日本ハム】新庄剛志監督「最初の50試合はマジでもう死ぬ気で」優勝へ全集中 パフォーマンス封印で決意(スポーツ報知)
意図は伝わってきたのですが、果たして優勝するには、開幕ダッシュは絶対に必要なのか?
現場だけでなく、評論家の方々も開幕ダッシュが重要だと話しているのを今までもよく耳にしてきた方も多いのではないでしょうか。
新庄監督が50試合という話もしているので、通常のスケジュールでは50試合だと5月末くらいになると思われますので、開幕ダッシュに成功したチームが、優勝をしているのか?そんな観点でデータを確認してみたのをまとめていきたいと思います。
5月末現在の首位チームは逃げ切れるのか?
調査方法は至ってシンプルで5月末終了時に首位のチームの最終順位がどうなっているのか?そしてその年優勝したチームは5月末の順位はどうだったのか?調べてみました。
調べてみた結果が下の表になります。
5月末時首位チーム | 最終順位 | 優勝チーム | 5月末時順位 | |
2011年 | ソフトバンク | 優勝 | ソフトバンク | 1位 |
2012年 | ロッテ | 5位 | 日本ハム | 2位 |
2013年 | ロッテ | 3位 | 楽天 | 2位 |
2014年 | オリックス | 2位 | ソフトバンク | 2位 |
2015年 | 日本ハム | 2位 | ソフトバンク | 2位 |
2016年 | ソフトバンク | 2位 | 日本ハム | 3位 |
2017年 | 楽天 | 3位 | ソフトバンク | 2位 |
2018年 | 西武 | 優勝 | 西武 | 1位 |
2019年 | ソフトバンク | 2位 | 西武 | 3位 |
2021年 | ソフトバンク | 4位 | オリックス | 5位 |
2022年 | ソフトバンク | 2位 | オリックス | 5位 |
過去11年のうち、5月首位でそのまま優勝したのがわずか2チーム。こう見ると開幕ダッシュはそこまで重要視しなくてもいいという結果と考えられます。
では、開幕ダッシュは優勝に必要ないのか?というとそうではないことが表の右側の優勝チームの5月末の順位を見ると確認できます。
ほとんどのチームが3位以内にはついているので、5月には最低Aクラスにつけることが優勝を狙う上で必要な条件となります。
最も直近2年のオリックスがいずれも5位からの優勝ですから、この推論も最近崩れてないかと思いますが、この時期は北海道のチームを除いて5チームが団子状態でしたから、オリックスも逆転できたもの。
やはり、5月末までにAクラスに入らなければいけないということではなく、開幕逆噴射することを避け、5割近辺で5月まで持ち堪えることで初めて優勝争いの権利があると考えるべきでしょう。
開幕標準の落とし穴
あと、あまり開幕に標準を合わせすぎると、終盤の優勝争いでガス欠を起こす可能性もあり、最初から飛ばして押し切るような戦いは、実は強者しかできない戦法です。
いい位置どりを取れれば勝負になれるという考えもありますが、それで乗り切るほどペナントレースは短い戦いではありません。
先行すれば、他チームの目標になるので、その中で逃げるのは実力がないとできる芸当ではありません。
弱者の戦法としては開幕ダッシュは狙わず、開幕逆噴射だけは避け、交流戦に入ることには5割ラインを守る戦いをしながら、チーム力を上げながら、後半に勝負をかける、それしかないように思います。
どのチームもペナント中盤以降の戦いを重要視しており、その勝負どころまでに戦い抜くためのチームの実力をつけながら、そして上位からは離れように戦っていく、そのようなプランが必要なのではないかと考えます。
新庄監督が言うように開幕50連勝できれば、そんな心配はしないで優勝できそうですが、そんなことは到底無理なのでまずはチームの地力を高めつつ、後半勝負の方がチャンスがまだある様な気がします。
と言うわけで以上、ハムかつサンドでした。
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