待ちに待ったキャンプが始まろうとしており、いよいよ野球のシーズンが始まろうとしています。
キャンプが始まる前に今一度、ファイターズの現在の戦力を確認しておくことで、何が課題かを見つけ、その課題をどう乗り越えていくのか、その過程を楽しんでいきたいところです。
ということで今回はファイターズの急所を確認して、キャンプ、オープン戦とチームがどう進んでいくのか見守る材料になればと思います。
投手陣の急所はクローザー不在
散々、シーズンオフにファイターズの弱点はリリーフ陣の弱さと色々なところで指摘されてきましたが、これは全くもってその通り!!と言わざるをえません。
救援投手の防御率はリーグ最下位の3.83、しかもリーグ5位のマリーンズが3.43ですから、いかにファイターズの救援陣の弱さが際立った数値だと思います。
救援防御率はリリーフした投手全体の防御率ですが、さらに深刻な問題を抱えているところがあります。
それがクローザー不在という問題です。
問題の深刻度は数値でも現れている
2022年度のファイターズのセーブ数は25とリーグワースト、これはチームが勝たないと増えないという面もあるのですが、しかしクローザーが固定できているチームのクローザーなら一人で挙げられる数字で2、021年のファイターズでクローザーを務めた杉浦も28セーブを挙げているので、これだけでも危機的状況が感じ取れます。
しかもチーム最高のセーブを上げたのが北山の9で、10セーブをあげた投手がいないのは2005年以降のパ・リーグでは2008年のイーグルスのみということですから問題はかなり深刻です。
ちなみにイーグルスの問題は前年までクローザーを務めていた福盛がMLB移籍したもので、翌年途中に彼がイーグルスに復帰し問題が解消されましたが、ファイターズは果たして解消することができるのでしょうか。
今に始まった問題ではない
2022年シーズンだけ切り取ると、就任一年目のBIGBOSSの采配に問題があった、と決めつけたくなりますが、このクローザーの問題は今に始まった問題ではありません。
増井の移籍から石川、秋吉、杉浦とクローザーを務めた投手はいますが、1年間稼働するのが精一杯で翌年には稼働できず、リリーフ全体が弱体化することの繰り返しですからチームもなかなか安定した戦いができないのも当然です。
現在のプロ野球ではリリーフ陣の安定が上位進出するには必須で、大体の優勝チームには20セーブ以上挙げている投手がいます。
例外は2013年のイーグルス、2018年のライオンズですが、イーグルスは田中の24連勝という再現不可能な奇跡が大きかったですし、ライオンズも増田の不振を外国人の緊急補強で補ったのと規格外のd打線で乗り切ったものですから、絶対的な大エース、超強力打線を持っていないファイターズではこの例外的なケースでの上位進出は望めないでしょう。
現有戦力の成長頼みか、それとも?
そうなると現在のリリーフ陣で誰か突き抜けるような選手が出てくれば問題はないのでしょうが、果たしてそううまくいくのか?
やはり昨季テストを試した伊藤、さらにBIGBOSSの提案段階で終わったポンセのクローザー転向の実現が一番問題解決には手っ取り早いです。
しかし伊藤がことあるごとに先発アピールをしていますし、さらにWBC日本代表に内定しているので、仮にキャンプからクローザーとしての調整をするのにも、今からではあまりにも時間が足りないというのが現状です。
代表では先発ではなく五輪同様リリーフ中心の起用になりそうですが、このままなし崩しで今季だけでもリリーフに回るように説得できればチームとしては大万歳ですが、本人が完全に納得しないままクローザーを任せても実力を発揮できない可能性もありますし、仮に成果を上げても後々の火種を作る危険性ははらんでいます。
ポンセにクローザーを任せるのが一番波風が立たないのかもしれません。
元々が先発、リリーフ両方対応できる投手としての触れ込みですし、NPBでのリリーフ経験がなく、その点は未知数ですが、昨季一年でNPBの適性はある程度見せることはできましたし、先発では6回当たりで息切れする場面も多かったことを考えると、短いイニングでの起用の方が今以上に力を発揮できる可能性も高そうです。
個人的には伊藤、ポンセの二人を後ろに回すことができれば、救援陣の軸がしっかりできることで投手陣全体も安定すると考えています。
この2人をリリーフに回すと先発陣を不安視する声もありますが、最も先発がいくら頑張ってもリリーフがザルでは勝てる試合も勝てなくなるのは昨季、散々経験してきています。
まずはクローザーの固定から、リリーフ適性の高い投手の中で一番能力が高い投手を配置できたところで初めてファイターズの上位進出のシナリオが始まると思います。
というわけで以上、ハムかつサンドでした。
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