ファイターズは育成の球団を標榜していますが、果たしてその育成はうまく行っているのか?
ドラフトの指名・外国人の補強は的確だったのか?
レギュラー選手の移り変わりを見ることで確認していくシリーズ、今回は栗山政権最終年、不祥事もあった2021年を振り返って行きます。
2021年度成績&表彰選手
- 5位
- 55勝68敗20分 勝率.447
- 盗塁王 西川 遥輝
- 最優秀中継ぎ 堀 瑞輝
- ベストナイン 近藤 健介
2020年オフ→2021年の主な出来事
- 有原 ポスティング移籍でレンジャーズへ移籍
- マルティネス ソフトバンクへ移籍
- 横尾↔︎池田 楽天との1対1のトレード成立
- 中田 暴行事件後、無償トレードで巨人に移籍(シーズン中)
- 公文、平沼↔︎木村、佐藤 西武との2対2のトレード成立(シーズン中)
投手
先発~15先発以上
2020年(12先発以上) | 2021年(15先発以上) |
---|---|
有原 | 上沢 |
上沢 | 伊藤 |
バーヘイゲン | 加藤 |
マルティネス | バーヘイゲン |
杉浦 | 池田 |
河野 |
有原、マルティネスが退団、杉浦もクローザーに回り、先発の頭数不足が心配されましたが、ルーキー伊藤が10勝を挙げ、ローテの中心に、加藤が初の規定投球回到達と先発としてついに一本立ちします。
バーヘイゲンは前半、池田は後半不振でしたが、上沢が名実ともにエースとして成長を感じたシーズンでしたし、先発は軸がしっかり確立できたシーズンでした。
リリーフ
2020年 | 2021年 | |
---|---|---|
20セーブ以上orチーム最多セーブ | (秋吉) | 杉浦 |
20ホールド以上orチーム最多ホールド | 宮西 玉井 | 堀 B.ロドリゲス |
40試合以上(上記以外) | 堀 金子 | 宮西 玉井 井口 河野 |
前年崩れたリリーフ陣ですが、今シーズンは確立できたシーズンでした。
クローザー転向の杉浦は一年間機能しましたし、堀がタイトル獲得、B.ロドリゲスも勝ちパターンの投手として機能します。
一方、勝ちパターンを担ってきた宮西、玉井は不調のため、勝ちパターンから外れるものの、色々な場面での登板をこなしてチームに貢献、河野は前半戦はリリーフ、後半戦は先発でしたが、リリーフ時のピッチングは圧巻でした。
他には井口の奮闘も光ったシーズンでした。
野手
捕手・内野手
ポジション | 2020年 | 2021年 |
---|---|---|
キャッチャー | (宇佐見) | 清水 |
ファースト | (清宮) | 高濱 |
セカンド | 渡邊 | 渡邊 |
サード | (ビヤヌエバ) | 野村 |
ショート | (中島) | 石井 |
前年と比較すると、かなりの顔ぶれ変更ですが、この時点でレギュラー当確といえる選手は見当たらず。
しかし、その中でも野村が故障離脱はありましたが、ある程度の結果を見せてくれたことが内野手の明るい希望にはなってきます。
ショートは中島は相変わらず下降線で、その代わりに石井を積極的に起用しますが、前年までとはあまり変わらないようで期待に応えたとは言い切れず、それより問題なのはファースト、セカンドでした。
安泰と思われたセカンドは渡邊が不振に陥り、途中から移籍してきた佐藤も守りますが、レギュラーは白紙に戻ってしまいました。
一番の問題はファーストで中田が絶不調や故障に苦しみ、最終的には不祥事の絡みでチームを去ることになりました。その時ファーストに入ったのは高濱でまずまずの成績を残しましたが、ファーストの選手としては物足りない打撃成績ですので、まだまだ確定ではないという状況でした。
キャッチャーは清水、石川亮の2人が中心。宇佐見を起用し始めたのは終盤からでした。
外野手・DH
ポジション | 2020年 | 2021年 |
---|---|---|
レフト | 近藤 | 西川 |
センター | 西川 | 淺間 |
ライト | 大田 | 近藤 |
DH | 中田 | 王 |
外野も主力メンバーが不振に陥りました。
西川がセンター→レフトにコンバートされましたが、打撃は本来の実力から大きく数字を落とし、大田も精彩を欠くシーズンになってしまいました。
近藤も本来の成績ではないのですが、想定範囲内の不振で収まったのが救いで中田が去った後の4番を担います。
大田の代わりに出場を増やしたのが淺間。センターとして定着し、長年期待されていたレギュラー定着を果たします。
DHは近藤と王の併用。3年目の王は自己ベストの成績を挙げますが、期待通りの成績を上げたとは言い難い結果でした。
まとめ
不安だった投手陣がルーキー伊藤の活躍、杉浦ら勝ちパターンの整備ができたお陰で、まずまずの安定を見せたのに対し、野手陣は元々主力とそれ以外の選手の格差が問題だったのですが、その主力も軒並み、不調に陥り、野手陣はかなり貧弱になってしまいました。
10年にわたる栗山長期政権の終了、そして新庄新体制のスタート。そしてノンテンダーで主力3人がチームを去り、野手については若手ばかりのメンバーになり、チームも一から作り直しになりました。
以上、ハムかつサンドでした
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