球団からの発表は、この記事を書いている時点ではありませんが、キューバ連盟から前ドラゴンズのアリエル・マルティネスが来季からファイターズに在籍することが発表されました。
今回はアリエルがどんな選手かの確認を行い、ファイターズではどんな活躍を期待されているかなどを深掘りして行きたいと思います。
どんな選手?
まず、アリエルを評するのによく使われる言葉が「強打の捕手」。
イメージは確かにその通りですが、支配下登録後の3年間のOPSを確認すると.806→.657→.787と推移しており、その数字を見ると、悪い数字ではないですが、強打の選手と言われると、なかなか微妙な数字でもあります。
チーム事情か、それとも故障の多さなのか、打席数が少ないこともあり、1年間稼働した場合、どれだけの数字を残すことができるのかが、非常に測りづらい選手でもあります。
一方、守備面ですが捕手登録ですが、捕手としての出場が今季ゼロで、過去2年も計31試合とあまりNPBで経験を積んだとは言えません。
最もベストナインクラスの木下がレギュラーを張っており、彼を差し置いて捕手として起用する選択肢はなかったとは思います。
ブロッキングは高い評価をされている方もいますが、一方、スローイングに問題があるため、盗塁阻止率が過去2年とも1割台と壊滅的。
打てる捕手を補強したと見られそうですが、捕手として補強したのではなく、別の観点で補強したと考えるのが自然かと思います。
今季は一塁、外野で出場しましたが、捕手としての出場機会を求めて移籍を決断している経緯があるようですが、本人の希望はかなえられますでしょうか。
ファイターズの狙いは?
一方、獲得したファイターズサイドはどのような思惑があったのでしょうか。
これはかなり明白で、打てる外国人選手を獲得したい。その一点だと思います。
今季はヌニエスを獲得し、チームの主軸として期待しましたが、全くの不発に終わり、アリエルには彼がなし得なかった主軸としての期待を担ってくれるはずということでしょう。
打席数が少なく未知数な面も感じますが、その一方で過去3年間それなりの数字は残しているので、MLBなどから獲得するよりも計算は立てやすい選手です。
NPBの実績がある程度ある選手で、しかも年俸が比較的安価ですのでファイターズとしてはこの選手が移籍市場に出てきたのは願ったり叶ったりです。
守備面では上記で書いた通り、捕手での守備に課題はありそうですので、DHをメインに時折、捕手として起用するといった起用方法になるかと思います。
一塁も守れるので清宮の控えにもなり得ますので、打撃が計算通りならば、使い勝手の良さも感じる選手です。
懸念点
期待のアリエルですが、懸念点がないわけではありません。
すぐに思い浮かぶのは故障の多さ、出場試合のキャリアハイが今季の82試合ですから、1年間一軍の戦力になったことがない選手でもあります。
故障の心配はもちろん、フルシーズン戦えていないことからもシーズンを通してのスタミナがあるかも懸念されるところではあります。
あとは今回の移籍の理由になった、捕手として出場機会についてです。
契約で捕手としての最低出場試合数を明記されている可能性もあり、もしそのようなことがあればチームに悪影響が出る可能性もありますし、捕手として出場する見込みがないと判断された時、果たしてアリエルは本来の実力を発揮することができるのか、その点が気がかりです。
非常に魅力のある選手であるとは思いますが、故障の多さ、捕手としての縛りがチームに影響を及ぼす可能性もあることもあり、想像以上にギャンブル要素が強い補強のようにも感じます。
そのギャンブルが当たれば、チームも上昇すると思いますし、賭けに勝つことを期待したいですね。
というわけで以上、ハムかつサンドでした。
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