ファイターズは育成の球団を標榜していますが、果たしてその育成はうまく行っているのか?
ドラフトの指名・外国人の補強は的確だったのか?
レギュラー選手の移り変わりを見ることで確認していくシリーズ、今回は暗黒時代の真っ只中の2019年を振り返って行きます。
2019年度成績&表彰選手
- 5位
- 65勝73敗5分
- 最高出塁率 近藤 健介
- 最多勝利 有原 航平
- 最優秀中継ぎ 宮西 尚生
2018年オフ→2019年の主な出来事
- レアード ロッテへ移籍
- 高梨、太田↔︎秋吉、谷内 ヤクルトとの2対2のトレードが成立
- 金子 オリックスより自由契約で入団
- 王 柏融入団
- トンキン、アルシア退団
- 石井、矢野引退
- 鍵谷、藤岡↔︎吉川、宇佐見 巨人との2対2のトレードが成立(シーズン途中)
投手
先発~15先発以上
2018年 | 2019年 |
---|---|
上沢 | 有原 |
マルティネス | 加藤 |
高梨 | 金子 |
加藤 | |
有原 |
正直、先発についてこの年が一番振り返りが難しい年なんですよね。
というのもショートスターターという戦術を導入したのがこの年で、先発という概念が根底から覆されました。
主にショートスターターで投げたのは加藤、堀など、第2先発で金子なども起用されていました。
ショートスターター導入とはいえ、前年二桁を挙げたマルティネスが全休になってしまったり、上沢が大怪我で離脱したりと先発ローテはかなり厳しい状況でしたが、その中で有原が最多勝を挙げるなど孤軍奮闘します。
前年入団の杉浦が登板間隔を開けながら、先発として機能し始めたのもこの年からです。
リリーフ
2018年 | 2019年 | |
---|---|---|
20セーブ以上orチーム最多セーブ | (石川直) | 秋吉 |
20ホールド以上orチーム最多ホールド | 宮西 トンキン | 宮西 石川直 |
40試合以上(上記以外) | 公文 玉井 | 玉井 公文 堀 |
トンキンが昨季終盤不調で退団、石川直も不調でリリーフ陣は再度の整備が必要になりました。
そのリリーフ整備のため獲得した新外国人の2人、ハンコック、バーベイトですが全く戦力になれず、結局は経験豊富の移籍組の秋吉がクローザー、石川がクローザー→セットアップに回ることになりますが、万全とはいえない状況でした。
前年同様、困ったときの玉井は健在。リリーフ陣の中で存在が大きくなってきます。
野手
捕手・内野手
ポジション | 2018年 | 2019年 |
---|---|---|
キャッチャー | (清水) | (清水) |
ファースト | 中田 | 中田 |
セカンド | (渡邊) | 渡邊 |
サード | レアード | (横尾) |
ショート | 中島 | 中島 |
この年の課題はレアードの抜けたサードになるわけですが、全くといっていいほど埋めることができませんでした。横尾のブレイクに期待をかけますが、その期待に応えられず、平沼も起用されますがレギュラー獲りまでにはほど遠い内容でした。
さらに前年復調したかに見えた中島も極度の打撃不振、そのカバーを石井に期待を寄せますが、期待に応えたとは言えず、ショートも弱いポジションとなってしまいました。
キャッチャーも動きがあり、昨季までの清水、鶴岡の二枚体制からシーズン後半は清水、宇佐見体制にシフトします。この年から鶴岡がコーチ兼任になるのですが宇佐見の加入によって実質コーチ専任になります。
ファーストについては中田はある意味安定の成績、離脱時には清宮を積極起用しますが、前年以上の成績を残せず、まだまだファースト中田の牙城は崩れそうにない状況で、一方、セカンドは渡邊が守備面の不安を抱えながらですが、着実にレギュラーの地位を固めていきます。
外野手・DH
ポジション | 2018年 | 2019年 |
---|---|---|
レフト | 近藤 | 近藤 |
センター | 西川 | 西川 |
ライト | 大田 | 大田 |
DH | アルシア | 王 |
DH要員の外国人がアルシア→王に変わっただけという大きな変化がないポジションですが、王がアルシア並みの成績も残せなかったことがチームとしては大きな痛手でした。
近藤、西川、大田の外野陣は打撃でしっかりと結果を残しており、打撃の中心メンバーが外野に集中し始めたのもこの頃からですね。
ただし、盗塁王争い常連の西川が20盗塁まで到達できない年でもあり、西川の体調に不安を感じ始めたシーズンでもありました。
まとめ
外国人頼みのポジションだったサード、DHが全くといいほど埋めることができなかったこと、ショートも下降モードの中島を脅かす選手が不在だったこと、この2点が来季以降の野手面の大きな課題として残りました。
投手陣もマルティネス、上沢の離脱、石川直の不調などもあり、安定した戦いもできなかったシーズンになりました。有原以外の先発、リリーフ陣の整備といった次のシーズンの課題になりました。
次回はコロナ禍で120試合制で行われた2020年を振り返ります。
以上、ハムかつサンドでした。
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