【近藤FA】ソフトバンクホークス入り決断、イバラの道の選択

ようやく決まりましたね。これでファイターズも前に進むことができるのではないでしょうか。

ソフトバンク、FAの近藤獲得へ 日本ハムから、争奪戦制す(共同通信)

ソフトバンクが日本ハムから海外フリーエージェント(FA)権を行使した近藤健介外野手(29)を獲得することが12日、分かった。球団幹部が明らかにした。残留を要請していた日本ハムの他、オリックス、西武、ロッテと5球団の争奪戦を制した。

 ソフトバンクは今季、主軸として期待された外野手の栗原陵矢と上林誠知が序盤に大けがで離脱。若手が穴を十分には埋められず、リーグ2位に終わった。巧打に出塁率も高く、推定年俸2億5500万円の近藤に大型契約を提示していた。

 近藤は横浜高から2012年にドラフト4位で入団。今季は99試合出場で打率3割2厘、8本塁打、41打点だった。

共同通信

 まだ近藤本人のコメントが発表されていないので、ホークス選択の決定打はなんだったのかはわかりませんが、移籍の選択肢の中で一番厳しいところを選択したなという印象です。

 今回、FA宣言に名乗りを上げたのは残留交渉のファイターズを含め、イーグルスを除くパ・リーグ5球団。なぜ移籍するならホークス以外が良かったと考えるのか、球団ごとの近藤獲得の狙いを見ながら、その根拠を語っていきたいと思います。

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球団別分析

オリックスバファローズ

 先日発表された吉田のMLB移籍に伴い、その補填を兼ねての獲得名乗りで、森の獲得が早々に決まりましたが、近藤ならポジションも打者タイプも吉田に近いので、チームバランスをとっても非常に近藤はマッチするように思えていました。

 環境も中嶋監督をはじめ、ファイターズ関連の関係者も多く在籍しているので、新環境でも早い時期に慣れやすい環境でもあること、世間で語られている理由として、優勝したいということが挙げられていますが、連覇中のバファローズなら問題なし、僕の予想としてはバファローズかライオンズと見ていました。

埼玉西武ライオンズ

 メディア予想では一番手の印象で、一部マスコミが内定の誤報を流すくらいですから、ライオンズ移籍の噂はかなり濃厚と見られていたのかも知れません。

 チーム状況としては外野手のレギュラーが不在ですから、ライオンズとしてはすぐにでも通用する外野手が欲しいところで近藤はまさにうってつけの存在でした。

 ライオンズの選手と非常に仲がいいという話もありますし、関東圏出身の近藤にはやりやすい環境でもありますし、ライオンズはフロント力が強力なため、毎年のようにAクラス争いはしてくるので、強いチームでプレーしたいという面では選択肢に入ると思って見ていました。

千葉ロッテマリーンズ

上記2チームとは異なり、外野のレギュラーは荻野、高部、山口とある程度埋まってきており、近藤獲得の必要性は薄そうです。

 しかし、荻野が30代後半で,年齢を考えるといつまでレギュラーで活躍できるかはかなり不透明、来季から獲得してもDH併用なら、十分他の選手の出場機会を減らすことなく出場できると見ていました。

 千葉出身で里帰りの観点で考えれば、第一の選択肢ですが、連続2位からのBクラス転落ですから、今すぐ優勝というよりはファイターズ同様、若手成長待ちのフェーズに入っている球団ですし、吉井監督、金子コーチをはじめ、顔馴染みの多い環境ですが、FA宣言の理由が里帰りでなければ、選択肢の中では厳しい球団だったのかなと思います。

福岡ソフトバンクホークス

 近藤が最終的に選択したのがホークスになりましたが、勝率同点の2位ですから優勝を狙うチームとしては合致すると思います。

しかし、野手陣は世代交代に入ってきており、キューバ勢の退団もあり、その穴埋めに獲得に動いた印象もあります。

 外野は柳田がピークは超えたものの健在ですし、外野手もまだまだな面はありますが、牧原、柳町、呼称に泣きましたが栗原、上林もいますし、絶対的なレギュラーはいませんが多士多彩で、他3チームと比較すると、近藤を是が非でも獲りたいチーム状況ではないかと思います。

 移籍に対して一番のネックは破格の条件です。活躍しても当然、活躍しなければ当然の如く各方面からバッシングされますし、故障も多く守備も特段と上手い選手ではないので、何かとバッシングされる材料は多かったりもします。

 メディアも北海道ほど優しくはないですからね。(北海道のメディアは優しすぎるのですが)

 住環境も人間関係も上記の球団ほどは馴染みが薄いですし、ここを選択したら、まあ誠意(笑)なんだろうなと思って見ましたが、そうなりましたかね。

結局、何がFA宣言の目的だったのか?

 前から思ってはいたのですが、本当に優勝したい!がFAの理由だったんでしょうか?

 交渉する側としては、当然「優勝を目指しています」とは言いますし、ファイターズも来季はそう宣言しています。

 選択肢がパ・リーグのみだったので近藤なりに現在のチームの力は掴んでいるだろうし、なぜここまで長期戦になったのかと考えると腑に落ちないところもあります。

 一部メディアが好きなネタでもある、BIGBOSSとの不和が原因なら他球団が名乗りを上げた時点で残留交渉は打ち切っていると思いますし、結局近藤のFA宣言をした本当の理由が見えないまま決まってしまった印象です。

 宣言前も、宣言後もずっと「悩んでいる」を繰り返した近藤ですが、今回のFA宣言に対して、近藤自身の考えの軸がはっきりしないまま一番誠意(またの名を金額ともいう)を見せてくれたチームにお世話になることになったのでは、とそう感じるところもあり、果たして近藤にとっていい選択だったのかな?と外から見ているものとしては、そう感じてしまうところもあります。

 とは言っても、これでホークス移籍は決まりましたし、ファイターズサイドからすれば、補償はどうなるかが焦点になってきます。

 変則投手コレクターと化しているファイターズですから、人的補償なら高橋礼を狙っているような気がします。

 というわけで以上、ハムかつサンドでした。

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