ファイターズは育成の球団を標榜していますが、果たしてその育成はうまく行っているのか?
ドラフトの指名・外国人の補強は的確だったのか?
レギュラー選手の移り変わりを見ることで確認していくシリーズ、今回は日本一への足掛かりを固めはた2015年を振り返って行きます。
2015年度成績&表彰選手
- 2位
- 79勝62敗2分 勝率.560
- 新人王 有原 航平
- 盗塁王 中島卓也
- 最優秀防御率 大谷 翔平
- 最優秀勝率 大谷 翔平
- 最多勝利 大谷 翔平
- ベストナイン 大谷翔平(投手)中田 翔(一塁手)田中 賢介(二塁手)中島卓也(遊撃手)
2014年オフ→2015年の主な出来事
- 田中賢 NPB復帰
- レアード入団
- 小谷野 FAでオリックス移籍
- 大引 FAでヤクルト移籍
- 稲葉 金子誠引退
- 矢貫・北↔︎矢野・須永 2対2の巨人とのトレード成立(シーズン途中)
投手
先発~15先発以上
2014年 | 2015年 |
---|---|
大谷 | 大谷 |
メンドーサ | メンドーサ |
上沢 | 吉川 |
浦野 | 有原 |
中村勝 |
大谷が最多勝を含む三冠で投手としてリーグトップの存在まで上り詰めたシーズンで、ダル退団以降、不在だったエースの座に君臨します。
吉川がMVPの年以来の二桁勝利と復活の兆しを見せたものの、前年台頭した上沢、浦野、中村勝はいずれも低調で、2年連続続けて数字を残すことの難しさを感じたシーズンでした。
メンドーサが相変わらずのイニングイーターで仕事をしているのもチームにとっては地味に大きい貢献でした。
リリーフ
2014年 | 2015年 | |
---|---|---|
20セーブ以上orチーム最多セーブ | 増井 | 増井 |
20ホールド以上orチーム最多ホールド | 宮西 クロッタ アンソニー・カーター | 宮西 谷元 |
40試合以上(上記以外) | 谷元 | 石井 白村 鍵谷 |
リリーフ陣はバラエティに富んだメンバーが揃ったシーズンでした。
クロッタが昨季終盤からの不調から脱すことができませんでしたが、白村が終盤にはセットアップまで任されるまで成長しました。
谷元、宮西、石井の経験組がしっかりと自分の仕事をして、クローザー2年目の増井が盤石とリリーフ要員の外国人が不発の割には、かなり充実したメンバーが揃った印象です。
野手
捕手・内野手
ポジション | 2014年 | 2015年 |
---|---|---|
キャッチャー | 大野 | (大野) |
ファースト | ミランダ | 中田 |
セカンド | 中島 | 田中賢 |
サード | (近藤) | レアード |
ショート | 大引 | 中島 |
田中賢の復帰、大引退団で中島が本来のショートに、田中賢は慣れ親しんだセカンドに、サードには新外国人のレアードが入ります。
レアードは前半戦、日本球界の対応に苦戦するも、後半戦はブレイク。昨季のサードの小谷野が移籍、近藤が本来のキャッチャー、DHに回っていたため、代役がいないという状況で不振でも起用しざるを得ない状況ではあったのですが、最終的に大きな戦力になってくれたことで来季につながります。
キャッチャーは前半戦が大野、市川の2トップが共に故障のため、近藤がマスクをかぶることにあるのですが、送球難などで守備面で信頼を勝ち取れず、後半戦は前年同様、大野、市川体制に落ち着きます。
ファーストは故障の影響もあり、中田がレフトからコンバート。コンバートといっても元々ファーストの守備の評価も高かったこともあり、ゴールデングラブ賞も受賞。レアードのサード守備も当時は評価が高く、内野陣の守備力が安定してきたと感じたのもこの頃からですね。
外野手・DH
ポジション | 2014年 | 2015年 |
---|---|---|
レフト | 中田 | 西川 |
センター | 陽 | 陽 |
ライト | 西川 | (ハーミッダ) |
DH | 大谷 | 近藤 |
新旧盗塁王の二人が外野2ポジションを確保、残り1ポジションはどうするか?
そのために新外国人はハーミッダをライト要員として獲得したものの、全くの不発。結局は岡、杉谷など複数の選手を起用し、確定できないままシーズンを終了します。この頃は岡がレギュラーを掴めないものの、外野のサブ要員として出場機会を増やしており、FAを控えている陽の後釜として育成しようとしていることが感じられます。
DHはキャッチャーで定位置を掴めなかった近藤が定着し3割をマーク。大谷はこのシーズンは打撃は不振ということもあり、打者としての出場が少ないシーズンでした。
まとめ
翌年の日本一のメンバーが野手陣に関しては揃ったと感じますね。
編成上、一番大きいのはレアードが戦力として覚醒してくれたことです。中盤までは打率を2割切ってても、代わりがいないというチーム編成の問題もあったのですが、レアードのブレイクでそれも払拭してしまいました。
しかし野手陣は陽以外、シャッフル状態ですが、よくこのシーズンで2位になりましたね。振り返ってみると、守備面で大きな穴がなかったことがファイターズ伝統の堅実な守備の復活に繋がったと感じます。
ただし、外野の一角がこの時は埋まっていないのですが、これがいい意味で来季に生きてきます。
投手は大谷という軸ができたこと、大型ルーキーの有原がローテで機能することが確認できたことがこの時点での収穫ですが、投手陣に関しては、翌シーズンはかなり流動的な起用になったことを考えると、その中でも投手陣の軸が見えてきたのが、翌シーズン崩れなかった要因だったかもしれないですね。
次回は大逆転で掴んだ日本一、2016年を振り返っていきます。
以上、ハムかつサンドでした。
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