今朝、突然ですがびっくりの話題が飛び込んできました。
伊藤のクローザー適性を見たい―。新庄剛志監督(50)がシーズン最終盤の投手起用に触れ、先発で10勝を挙げている伊藤大海投手(25)を抑えで試すプランを口にした。最多勝争いに絡んでいた場合は先発で固定。個人タイトルへの影響がなくなった段階で、配置転換を検討する。
来季を見据え、最後まで可能性を探る。指揮官は、平然と驚きの構想を打ち明けた。「もう少し後になりますが、ポンセの抑えとか、伊藤君の抑えがちょっと面白いかなと。見てみたい」。すでにコーチ陣にも〝抑えテスト〟の希望を伝えた。
日本ハムはシーズンを通して、抑えを固定できなかった。伊藤は昨季、侍ジャパンで中継ぎを担い、東京五輪金メダルに貢献。プロ入り前の大学日本代表では抑えを経験している。新庄監督の頭の中には無数の選択肢がある。「いろいろ試してみないと。どれが当てはまるか分からない。ポーンと抑えにいって2、3年ダダダダ~といったらすぐに(年俸)3億円いける。(そういう)選手ではあると思う」と伊藤を高く評価。チームを強くするため、ためらわず、柔軟な発想を形にしていく。
道新スポーツ 9/6
ネットのコメント欄を見ているとこんなコメントが散見されていました。

また思いつきで選手を動かしている・・・。

伊藤の最多勝はどうするんだ!!

先発が薄くなるじゃないか!
思いつきと言う点では、同意したいところは正直あるんですが、でも考えとしては非常に理解はできます。
突如、降って沸いた伊藤クローザ転向案について、どんな考えがあるか紐解いていきましょう。
チーム作りの基本はリリーフ陣
現代野球として、一番大事なポジションはリリーフだと思います。
いわゆる勝ちパターンと呼ばれる投手が特に重要で、昔の例で恐縮ですが、巨人・長嶋監督の「勝利の方程式」、阪神・岡田監督の「JFK」に代表されるように優勝できるようなチームには必ずと言っていいほど、勝ちパターンのリリーフ陣が盤石です。
強いリリーフ陣を作るには、いいリリーフ投手が最低3人は必要です。
どう起用するかは監督のそれぞれの志向によって異なってきますが、一般的ですと7回、8回、9回と1人に1イニングをしっかり任せる形が多いでしょう。
では今季のファイターズのリリーフ陣はどうか?と言いますと、開幕当時こそクローザー北山、セットアップ・堀と一応の形はできましたが、この二人がシーズン途中で不振に陥り、現在はBIG BOSSのその時の判断と思われる日替わり継投で凌いでいるのが現状です。
さすがのBIGBOSSも、このままではいけないと思ったのか、後ろの投手の整備をしようと考えたのでしょう。
そして、伊藤、他にはポンセも候補として名前が挙がってきました。
なぜ、伊藤なのか?
それではなぜ、伊藤とポンセなのか?理由は明白です。
好リリーフ投手の条件として、力のあるストレートを持っていることで、伊藤とポンセは現在ファイターズ投手陣の中でも力の面では上位に当たるかと思われます。
しかも、伊藤は大学時代、全日本ではクローザーも勤めていた経験もあるので、プロでそのまま通用するかは別問題かもしれませんが、経験があることは他の投手よりは転向を受け入れやすいのではと思います。
ポンセは正直、未知の部分も多いのですが、先発でも6回前後で捕まるケースも多いので、もしかしたら、短いイニングを思い切り投げた方が、ポンセの持ち味が出るのかもしれません。
2年連続二桁勝利の投手とノーヒットノーランを達成したばかりのリリーフ転向案ですから卒倒しそうになるのは分かりますが、よくよく冷静に考えると、そんなに無理筋では無いのかなと思います。
先発陣は大丈夫?
この2人がリリーフに回ることになると、先発陣が薄くなるのでは?と考えるのは、これはもっともな意見だと思います。
上沢、加藤以外が確かに弱くなる印象ですが、上原もある程度試合は作れるようになってはきていますし、鈴木の大化けも期待したいところ。
根本も今季、確実に成長を見せていますし、先発ローテ候補はそれなりにいる印象はあります。
確かに今は頼りないかもしれないけど、後ろの投手がしっかり整備されることで、先発投手としてはある程度のイニングを投げ切ってくれれば、チームとしては問題ないことから、先発が今以上に育成しやすいい状況になることが考えられます。
いくら好投しても、勝利投手になれないよりか、勝利投手という称号を得ることで、自信を深めることで先発投手としての成長を早める方がチーム、選手にとってもプラスになるのでは無いかと思います。
伊藤の最多勝の件も考慮しつつのリリーフ転向テストを行うということですから、そこは伊藤も抵抗なく呑んでくれるのでは無いかと思います。(もっとも伊藤のタイトル可能性は厳しいとは思っていますが)
ようやく、BIGBOSSがリリーフの重要性を少しでも理解し始めてくれたことはよかったとは思います。
これがハマるかどうかはやってみないとわかりませんが、テストでダメなら来季はまたキャンプから先発で調整すればいいだけなので、あまりデメリットは少ない案かなと思っています。
というわけで以上、ハムかつサンドでした。
コメント