ファイターズは育成の球団を標榜していますが、果たしてその育成はうまく行っているのか?
ドラフトの指名・外国人の補強は的確だったのか?レギュラー選手の移り変わりを見ることで確認していくシリーズ、今回は栗山政権1年目でリーグ優勝を勝ち取った2011→2012年の変遷を確認していきます。
2012年度成績&表彰選手
- リーグ優勝
- 74勝59敗11分 勝率.556
- MVP 吉川光夫
- 最優秀出塁率 糸井嘉男
- 最優秀防御率 吉川光夫
- 最多セーブ 武田久
- 最優秀中継ぎ 増井浩俊
- ベストナイン 吉川光夫(投手)鶴岡慎也(捕手)田中賢介(二塁手)糸井嘉男(外野手)
2011年オフ→2012年の主な出来事
- 梨田監督退任、栗山新監督誕生
- ダルビッシュ レンジャースへ移籍
- ドラフト1位指名菅野 入団拒否
- スレッジ ファイターズに復帰
投手
先発~15先発以上
2011年 | 2012年 |
---|---|
ダルビッシュ | 吉川 |
ケッペル | 武田勝 |
ウルフ | ウルフ |
武田勝 | 斎藤佑 |
斎藤佑 | 多田野 |
大エース、ダルビッシュの穴をどうするか?その点が新生・栗山体制の最大の命題でした。
ドラフトの目玉、巨人熱望の菅野を強行指名して、ダルの穴埋めを期待するも入団拒否。
しかし、吉川の覚醒によって、このシーズンについては乗り越えることができました。
ケッペルも序盤で、斎藤も後半離脱しており、一年ローテを守れたのは武田勝、ウルフくらい。
あとは八木、中村勝、そして谷元も先発ローテに入っていることもあり、4番手以降の先発についてはやりくりが大変だったシーズンでした。
リリーフ
2011年 | 2012年 | |
---|---|---|
20セーブ以上orチーム最多セーブ | 武田久 | 武田久 |
20ホールド以上orチーム最多ホールド | 増井 榊原 | 増井 宮西 |
40試合以上(上記以外) | 宮西 谷元 | 森内 |
クローザー、セットアップの武田久、増井はこのシーズンも健在。
宮西がワンポイント中心から1イニング任されるケースが増えてきたのもこの頃からです。
石井が不在な時期もあり、代わりに乾が入りましたが、左リリーフNO.2の座を射止めることが出来ず。ルーキーの森内が色々なシチュエーションで登板でまさにフル回転し、2年前の榊原に近い役割で、今でいうショートスターターもこなしてくれました。
野手
捕手・内野手
ポジション | 2011年 | 2012年 |
---|---|---|
キャッチャー | 大野 | 鶴岡 |
ファースト | (ホフパワー) | 稲葉 |
セカンド | (スケールズ) | 田中賢 |
サード | 小谷野 | 小谷野 |
ショート | 金子誠 | 金子誠 |
野手陣はあまり、大きな変化はありません。
キャッチャーも鶴岡がメインで出場試合数も増やしていますが、二番手は大野と、この2人の体制はこの年も健在、しかしルーキーだった近藤がスタメンマスクを経験させており、ポスト鶴岡の準備を始めた年でもあります。
ファーストは稲葉が2000本安打達成へのモチベーションが高まったのか、シーズン中、好調をキープ、若手にはまだまだポジションを明け渡す気がありません。
セカンド、サード、ショートはいつもと変わらぬメンバーですが、ショートは中島を金子休養時に試したり、セカンドは田中賢が故障のため終盤、戦線離脱した時には西川が守りました。
他には杉谷もセカンド候補として出場しており、徐々にではありますが、内野陣も顔ぶれも変わりつつあることを予感させたシーズンでもありました。
外野手・DH
ポジション | 2011年 | 2012年 |
---|---|---|
レフト | 中田 | 中田 |
センター | 糸井 | 陽 |
ライト | 陽 | 糸井 |
DH | 稲葉 | ホフパワー |
外野陣はメンバーこそ変化ないものの、様々な変化が起こったシーズンでした。
中田が4番固定となり、不動の存在になり、あとはセンター、ライトのコンバートがありました。
糸井の強肩を活かすためライトにコンバート、今後、ファイターズ以外の球団でその経験を活かすことになります。
DHはホフパワーが最多出場も、スレッジが離脱前にはスタメンでしたし、離脱後はホフパワーを含め、いろいろな選手が入っていました。
まとめ
ダルビッシュの退団というビッグトピックがあったものの、それ以外は近年と比較するとかなり動きは少ないシーズンだったかもしれません。
従来の戦力をコンバート、あるいはベテランの奮闘もあり戦力が活性化、あとは若手に当たる選手の成長が良い結果につながったものかと考えられます。
その動きが起きたのも、今まで築いてきたベースに監督交替というスパイスがかかって起きた化学反応と捉えられることが出来るシーズンと個人的には捉えております。
あと、栗山体制の中心の存在であった中田、陽がレギュラー定着、西川、中島も一軍で存在感を発揮し出したシーズンで、2012年優勝はヒルマンー梨田体制の主力が奮闘し、若手がプラスアルファをもたらしたチームにとっても将来明るい展望が建てられそうなシーズンでした。
次回はあの衝撃的な大型トレード成立、そして苦闘になった2013年のメンバー変遷を振り返っていきます。
以上、ハムかつサンドでした。
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