ファイターズは育成の球団を標榜していますが、果たしてその育成はうまく行っているのか?
ドラフトの指名・外国人の補強は的確だったのか?
レギュラー選手の移り変わりを見ることで確認していくシリーズ、今回は梨田政権最終年、かつ大エースダルビッシュの国内最終年となった2010→2011年の変遷を確認していきます。
2011年度成績&表彰選手
- 2位
- 72勝65敗7分 勝率.526
- 最優秀出塁率 糸井嘉男
- 最多奪三振 ダルビッシュ有
- 最多セーブ 武田久
- ベストナイン 糸井嘉男(外野手)
2010年オフ→2011年の主な出来事
- 建山 レンジャースに移籍
- 森本 横浜に移籍
- 高橋信 巨人に移籍(シーズン中)
- 多田野戦力外通告も再契約
投手
先発~15先発以上
2010年 | 2011年 |
---|---|
武田勝 | ダルビッシュ |
ダルビッシュ | ケッペル |
ケッペル | ウルフ |
武田勝 | |
斎藤佑 |
前年からの3本柱、ダル、武田勝、ケッペルに加え、前年終盤から先発に転向したウルフもしっかり機能し、4人が2桁勝利達成と非常に先発が充実していたシーズンでした。
エースがしっかりしていて、しかもその他の3人も高いレベルで競い合っているのですから、かなり強力な先発でした。
ルーキーの斎藤佑もしっかりローテに入り、6勝をマーク。注目ルーキーとしては次年の更なる活躍を期待できそうな、まずまずのキャリアスタートでした。
リリーフ
2010年 | 2011年 | |
---|---|---|
20セーブ以上orチーム最多セーブ | (武田久) | 武田久 |
20ホールド以上orチーム最多ホールド | 建山 宮西 | 増井 榊原 |
40試合以上(上記以外) | (ウルフ) | 宮西 谷元 |
リリーフ陣も先発に負けず劣らずの充実ぶりでした。
前年不調のクローザー武田久が復活、セットアップは建山が退団したものの、前年新人王の榊原、そして先発から転向した増井がばっちりハマりました。増井に関してはポスト武田久を期待させる内容で、リリーフ稼業のスタートはこの年からでした。
榊原は今年は勝ちパターンで起用され、しっかりと2年目のジンクスを打破、宮西も相変わらずの働きでした。
谷元がこの頃からリリーフ陣に名を連ね始め、前年加入の石井もこの年から一軍陣営に名乗りを挙げます。栗山体制のリリーフ陣の中心メンバーがこの頃に一挙に頭角を表すのも、何か趣きがありますね。
野手
捕手・内野手
ポジション | 2010年 | 2011年 |
---|---|---|
キャッチャー | 鶴岡 | 大野 |
ファースト | (高橋信) | (ホフパワー) |
セカンド | 田中賢 | (スケールズ) |
サード | 小谷野 | 小谷野 |
ショート | 金子誠 | 金子誠 |
一方、野手陣は苦難が続きます。
キャッチャーは鶴岡が序盤負傷のため不在、シーズン前半は大野がほぼ1人でホームを守る体制でした。
ファースト、DHはホフパワー、稲葉の併用。
序盤にホフパワーが好調だったので、戦力のダブつきを考慮したのか、シーズン途中で高橋のトレードが実現したのも、チーム方針がドライな印象を受けましたね。
セカンドは田中賢でしたが、試合中の怪我で後半戦全休・・・。ドライな球団もここは応急処置でスケールズを獲得して対応しますが、完全に穴をカバーするまでには流石にできず。
サードは前年通り小谷野が固定でしたが、成績を前年より大きく落としており、小谷野の代役がいないことが表面化します。
ショートは金子誠が一応メインでしたが、故障がちで今浪らが守るも、金子の牙城を崩すまで至らず、ポスト金子問題はこの年も解決できずでした。
外野手・DH
2010年 | 2011年 | |
---|---|---|
レフト | 森本 | 中田 |
センター | 糸井 | 糸井 |
ライト | 稲葉 | 陽 |
DH | 二岡 | 稲葉 |
森本の移籍、稲葉がファーストが主なポジションになったこともあり、中田がレフトに固定、1つ空いた外野の1席は前年、経験を積んだ陽がライトに定着します。
糸井がタイトル獲得をするなど充実したシーズンを送り、リーグを代表する外野手に成長、外野陣は若いながらも魅力あるメンバーが揃ってきた、そんな印象です。
まとめ
途中まで優勝争いも夏場に大失速したシーズンでした。
振り返ってみると投手陣はかなり安定しているのですが、野手、特に内野がしっかりハマらなかったことが2位止まりだった原因かなと思います。
セカンド、サードの田中賢、小谷野の代わりを務められそうな選手がまるで見当たらない、ショートの次の候補も見つからない、不運な部分も多いシーズンでしたが、内野陣の層の薄さがチームの足を引っ張ってしまった、そんな感想を持ちました。
最初にも書いた通り、ダルビッシュがこのシーズンを最後にMLB移籍、梨田監督も退任で栗山監督が誕生します。
ダルの退団、中田、陽の台頭と時代の移り変わりを感じるにはいられない、そんな2011年でした。
次回は、栗山政権1年目、リーグ優勝達成した2012年です。
以上、ハムかつサンドでした。
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