【武田勝投手コーチ】ファーム投手コーチへ異動。なぜこのタイミング?

この時期としては異例の人事が球団から発表されました。

コーチ担当変更のお知らせ(球団公式)

武田勝
球団HPより引用

北海道日本ハムファイターズでは、新型コロナウイルス感染症陽性判定を受けた1軍コーチが全員復帰したことに伴い、本日8月5日(金)より、1軍に帯同していた矢野謙次コーチがファーム打撃コーチに復帰し、武田勝投手コーチがファーム投手コーチとなりますので、お知らせいたします。

北海道日本ハムファイターズ球団公式HP

まず、この文章でわかりづらいところと言えば、「全員復帰したことに伴い〜」と書かれているところですが、実際にはコロナ禍によるコーチ陣離脱がなければ、もう少し早いタイミングでやっていたということかと思われます。

考えられる時期としては前半戦終了のタイミングかと考えられますが、それにしてもシーズンも90試合前後消化している時期であること、ほぼBクラス確定というチーム事情を考えると、わざわざこの時期にコーチ人事に手を入れるということ自体、タイミング的に異例かと思います。

実際にチーム防御率はリーグ最下位と低迷しており、テコ入れすること自体は珍しいことではないのですが、でも投手陣の不安定さはここ最近始まったわけではありません。

責任を取るという意味のコーチ人事を行うのであれば、もう少し早くやっているのでは?と思います。

むしろ、それが狙いなら今期終了後に再度見直しでも差し支えないはずです。

どのような意図があるのか、BIG BOSSが昨日の試合後に、コーチ人事について話していますので引用してみます。

【日本ハム】新庄ビッグボス、武田勝コーチの2軍配置転換について「オレの考えをBOSS組の投手に」(スポーツ報知)

日本ハムは武田勝投手コーチが2軍投手コーチに配置転換になると発表した。  新庄ビッグボスはこの日の試合後、「オレの考えを『BOSS組(2軍)』の投手たちに、こういう投手になってほしいというのを(武田コーチから)教えてもらって、(選手が)スッと入りやすいように」と説明。加藤投手コーチ、島崎投手コーチはこれまでと変わらず試合中のベンチには不在のため、継投などの際にマウンドへ向かう役割は山田バッテリーコーチが行った。

スポーツ報知

BOSSの考えを二軍に浸透させるために人事異動か。さすがBIG BOSSだね!

とは思わないのがこのブログの考えです(笑)

監督の考えを浸透させるためにコーチの人事異動をする、考えを浸透させるだけなら一軍、二軍スタッフとの連絡を密にすることで対応はできますし、配置転換しなくても済むことです。

コメントでは発していない別の意図があるのでは?

では、どのような意図があるのか検証していきたいと思います。

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コミュニケーションに問題?

まず、考えられるのはBIG BOSSと武田コーチとのコミュニケーションに問題がある可能性です。

武田コーチの異動までファイターズの投手コーチは3名体制で行なっており、役割分担としては、ベンチ担当が武田コーチ、ブルペン担当が加藤コーチ、そして島崎コーチがスコアラー兼任という分担で行っています。

今までの体制では武田コーチとBIG BOSSで継投のタイミング、交代選手の選定をして、それをブルペン担当の加藤コーチに指示をするということでしたが、この2人の考え方に齟齬が生じていた、ということは十分考えられます。

監督と投手コーチの軋轢というのは他球団も含め、珍しいことではありません。

投手コーチとの関係不十分でBIG BOSSがより連携しやすいコーチに変更するということは考えられるのですが、しかし、球団の発表を見ても武田コーチの二軍転身は発表されていても、一軍へ昇格するコーチの発表がありません。

一軍投手コーチ補充なし

そうなると、投手コーチは残り2名で行うことになりそうですが、ではベンチに誰が入るのか?となると異例な体制を取ることになりそうです。

東スポの記事が新体制について触れていましたので、その部分だけ引用してみます。

【日本ハム】武田勝投手コーチが二軍へ配置転換…ベンチに投手コーチ不在の異例体制(東スポ)

(前略)

これで一軍首脳陣は9人から8人へと一人減り、ベンチに入る投手コーチ不在という異例の体制となった。ブルペン担当の加藤投手コーチと、試合中はスコアラー業務も行う島崎投手コーチの役割は変わらない

(後略)

東スポ

この記事から考えると、投手交代の権限はBIG BOSSになるようです。

これが一時的なものか、それとも来季以降も継続するかは今は判断できないのですが、この体制は正直怖いです。

餅は餅屋という格言もあるように、投手というのは野手とは違う生き物だと表現するOBもいますし、少なくとも誰でもいいので投手コーチをベンチに入れた方がいいかと考えます。

今回の人事がもし、BIG BOSS主導でない場合、吉村統括本部長主導の可能性が考えられます。

謎のコーチ陣スリム化計画発動?

そのように考える理由としては、過去に必要なポジションのコーチを配置しない、という事例があるからです。

2020年の栗山体制では走塁コーチを一軍で置かず、秋季キャンプではなぜか当時ファイターズに在籍していた選手の西川(現イーグルス)が指導するというシュールな映像がローカルニュースで流れてました。

コーチの人員をコンパクトにする目的が、育成を中心にしているはずのファイターズではありえない人事なのですが、コストカットの手腕が評価されている吉村氏の過去の実績を考えるとやりかねません。

まとめ

最後にここまでの内容をまとめてみます。

  • BIG BOSS、武田コーチの両者の連携不足
  • BIG BOSSが投手交代の権限を持ちたかった
  • 理由はわからないが一軍コーチの人数スリム化

最後のポイントは行う理由がわからないし邪推も入っています。

今回の人事についての要因として考えられるのは上2つのいずれか、あるいは両方が考えられます。

色々検証はしてみましたが、いずれにしてもあまり明るい展望が残念ながら見えてこないというのが現在の状況です。

投手の体調管理を中心としたマネジメントが公式戦を戦うのに最重要ポイントであるのは古今東西変わりませんので、どう改善すればいいか、真剣に向き合ってほしいところではあります。

ということで以上、ハムかつサンドでした。

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