6月24日、球団からコナーメネズ投手を獲得したことが発表されました。
球団はなぜ彼を獲得したのか、そのことについて書いていきたいと思います。
球団からのコメント
まずは、球団から発表されたメネズ、稲葉GMのコメントを記載します(いずれも北海道日本ハムファイターズ公式HPより引用)
■メネズ投手コメント
「ファイターズにこの様な機会をいただけたことを、大変うれしく思います。新たな環境でのプレーに気持ちがたかぶるだけでなく、日本の文化にも興味があるため、北海道での生活が本当に楽しみです。一日でも早くチームに合流し、勝利に貢献できるよう全力でプレーすることをお約束します」
■稲葉篤紀GMコメント
「ストレートの平均球速は145キロほどと、力で押すタイプではありませんが、タイミングを外す独特な投球フォームで打者を翻弄する、今のファイターズにはいない左腕です。メジャーリーグで先発の経験もありますが、今季はリリーフを中心に活躍しています。特徴的なチェンジアップがありながらも、短いイニングの登板ではスライダーとカーブをメインに上手く組み立てているという印象を受けます。BIGBOSSからは『左投手の強化を』という要望を受けていましたので、メネズ投手には試合終盤の大事な場面で力を発揮してくれることを大いに期待しています」
現場から左投手の強化の要望があり、対応したということ、GMのコメントではセットアップ、クローザーを期待していることが確認できます。
では、本当に左投手が不足しているのか、もう少し確認していきたいと思います。
ファイターズの左腕リリーフ事情
6月24日終了時点のファイターズの左腕リリーフの成績をまとめてみました。
救援登板数 | 防御率 | 勝利 | 敗戦 | ホールド | セーブ | |
---|---|---|---|---|---|---|
堀 | 23 | 6.00 | 0 | 2 | 9 | 0 |
宮西 | 20 | 5.00 | 0 | 2 | 5 | 1 |
上原 | 13 | 2.35 | 0 | 0 | 1 | 0 |
上原が6月以降、先発ローテに組み込まれていること、宮西が再調整、堀も不振ということを考えると、確かに左腕の頭数不足とは言えそうです。6月24日現在では、河野、福田がリリーフ組ですが、福田はまだお試し状態、河野は今季先発、救援でも好成績とは言えないので左不足であることは間違い無いでしょうね。
しかし、宮西、堀という実績のある投手が2人いるということも確かで、信じて復調を待つという判断もできそうです。
ファイターズのリリーフ全体事情
続いてファイターズのリリーフ事情、勝ちパターンに登板する投手の成績をまとめていきます。
救援登板数 | 防御率 | 勝利 | 敗北 | ホールド | セーブ | |
---|---|---|---|---|---|---|
北山 | 25 | 5.70 | 3 | 5 | 3 | 7 |
堀 | 23 | 6.00 | 0 | 2 | 9 | 0 |
玉井 | 22 | 3.00 | 0 | 1 | 8 | 0 |
古川 | 21 | 2.63 | 0 | 0 | 2 | 0 |
宮西 | 20 | 5.00 | 0 | 2 | 5 | 1 |
吉田 | 20 | 2.63 | 1 | 0 | 2 | 0 |
石川直 | 15 | 3.14 | 2 | 1 | 3 | 0 |
上原 | 13 | 2.35 | 0 | 0 | 1 | 0 |
西村 | 12 | 4.80 | 0 | 0 | 0 | 0 |
5ホールド以上、もしくは5セーブ以上挙げている投手の中で防御率が2点台以下の投手が不在。リリーフは特に左が不足しているということではなく、左右関わらず不足しているというのが現状の分析としては正しいのではと考えています。
補強するのなら、左右関わらず、リリーフを取ってくるということでもよかったのかも知れません。
外国人枠との兼ね合いは?
メネズの加入で6月24日現在でファイターズに在籍している外国人選手が7名ということになりました。
一軍登録できる外国人は最大5名、ベンチ入りできる選手は4名までと制限がありますが、この件については悲しいかな、現在のファイターズには問題ないでしょう。
現在一軍の戦力になっているのが野手のアルカンタラのみでヌニエスはなんとか戦力化できないと試行錯誤している段階です。投手に至ってはガントが故障のため帰国、ポンセ、ロドリゲスも一軍ではお目にかかることはできません。
よって外国人の枠を心配するほど、外国人が活躍していない状況ですから何も心配はいらないですね、とこのようにまとめられてしまうチーム事情も悲しいですけどね。(苦笑)
どんな投手か?
ストレートのスピードはそれほどでもないのですが、スライダー、カーブがメインということですが、映像を確認すると、MLB成績に表れているように制球力は多少疑問が残りそうですね。
リリーフなら日本の場合、チェンジアップの方が有効性が高そうですが、リリーフ登板時ではあまり使用していないようですし、どうでしょうか?
ストレートもスピードはないようですが、球威はそれなりにありそうなので、日本のストライクゾーンに対応できるか、チェンジアップが通用するか、その点がメネズが活躍できるかの分水嶺になるような気がします。
実際の投球はリンクを貼リますので確認してみてください。
最後に
メネズについて、いろいろと書いてきましたが、メネズが成功することでファイターズにどのような恩恵が得られるか確認してみましょう。
フロントの目論み通り、リリーフで成功すれば北山、石川直の負担がかなり楽になり、本来の実力を発揮しやすい環境が整うこと。
あと、堀、宮西ら実績組と福田、河野らの激しい左腕リリーフ争いが勃発して、最終的に左腕リリーフの層が厚くなる、強いてはリリーフ陣が厚くなり、整備もしやすくなるという利点が考えられます。
これだけは実際にやってみないとわかりませんし、ファンとしてはいい結果になるように期待したいですね。
というわけで以上、ハムかつサンドでした。
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